リョータ・ニーソ / Tiny Song (1999)
「73年鎌倉生まれ。大学時代にバンド活動を開始、ノーナ・リーヴスの初期メンバーでもあったという事くらいしかわかっていない、謎めいたミュージシャン」(1)、リョータ・ニーソによる(おそらく)唯一の録音音源。
本作のレーベル「Magnet」(2)は、70年代スワンプ、サザン・ロック影響下のバンド・サウンドがレーベル・カラーのよう。それを示すように本作でも、オルガン、エレピと70年代ライクな乾いたギター・サウンドの見事な絡み合いを聴くことができる。中でも、#1「朝日の射す方へ」はソウル・テイストが入った渋めのボーカル・スタイルが、グルーヴィーなメロディーと非常にマッチし、気持ちいい。
本人のTwitterがあるが、音楽活動は現在も断続的に行っている様子。2019年POPEYEにて「日本のフォーク・ロック」特集が組まれるなど、現行シーンも勢いがあるいまだからこそ、聴かれるべき名盤。残念ながら、Soundcloudにも本作収録曲はないので中古(安い)で手に入れよう。
(1)レーベル公式HPより。公式とは思えない情報量である。
(2)「喫茶ロック」文脈で取り上げられる、ヨシンバ / ハズムリズム (2001)をリリースしている。同作タイトル・トラック「ハズムリズム」もフォーク・ロック・テイストの名曲だが、本作は2020年4月現在は中古市場で価格が高騰しており、サブスク配信も無いようなので、どうしても聴きたい人はYou Tubeで聴くか、コンピレーション『喫茶ロックNOW』(2002)を購入してください。
0コメント